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初めての同棲

初めての同棲

新入社員アキヒト

アキヒトが新卒で、このスーパーに配属されたのは、今年の春だった。

その店は住宅街のなかにある、決して大きくはないが、地域の皆様に愛されるスーパーだ。

見た目から真面目で好青年だった彼は、初日からパートのおばさまたちに歓迎された。

そんなアキヒトには、誰にも言えない嗜好があった。

彼は幼くして母を亡くし、父親に育てられた。

そのためか昔から、母親ぐらいの年齢の女性に興味がある、いわゆる熟女好きだった

そんなアキヒトの視線は、すぐにある女性へ向かっていった。

店の制服でもある、緑のエプロンがよく似合う、パートタイマーのマサ子だった。

彼女は五十二歳、もしアキヒトの母親が生きていれば、同い年だった。

見た目は普通の中年女性、けれどどこか艶やかで色っぽい、笑顔を見せていた。

「アキヒト君、働き者ね。うちのニートの息子にも見習わせたいわ」

マサ子に初めて話しかけられ、アキヒトの顔は真っ赤になった。

「まだまだです。早く仕事を覚えないと」

マサ子はそんなアキヒトのことを、からかうでもなく、ただ若くてかわいい新入社員ぐらいに思っていた。

店には他にも社員やパート、バイトの学生たちが何人もいた。

特にアキヒトの一年先輩、社員の由希子はまだ二十歳で、店のアイドル的存在だった。

小柄で愛想がよく、仕事もできるし、アキヒトにも気さくに話しかけてくる。

けれどアキヒトは、同年代、ましてや年下の女性にはなぜか興味が湧かなかった。

それよりも気がつくと、仕事中でも、マサ子の姿を目で追っていた。

何気ない仕草、パート仲間と談笑する声、年齢を感じさせない横顔。

それは若い女性には決してない、成熟と安心の匂いがした。

ある日アキヒトは、勇気を振り絞って、休憩中のマサ子に声をかけた。

「よかったら、今度食事でも一緒に行きませんか?」

雅子はびっくりしたような顔で

「あら、デートのお誘い?うれしいけど、私こう見えて人妻よ?」

そう言って笑って見せた。

「知ってます。でも、旦那さんと別居してるって噂で……」

「それでも人妻は人妻よ。私なんて、あなたのお母さんぐらいの年齢よ」

「年上が好きなんです。マサ子さんみたいな人が、僕の理想で……」

ここまで来たら、思いの全てを言わずにはいられなかった。

マサ子は苦笑いを浮かべ

「アキヒトくん、若いのに物好きねえ」

そう言って、この日の誘いは断られた。

しかしその日から、アキヒトのアプローチは加速していった。

「若いんだから、私みたいなおばさんじゃなく、由希子ちゃんみたいな子を選びなさい」

それでもアキヒトはめげなかった。

ある日マサ子に、直球で迫った。

「じゃあ、一回でいいです。1回だけやらせてください。マサ子さんが僕の初めての女性になってください」

マサ子は手を止め、思わずアキヒトの方を見た。

「初めての女性?アキヒトくん、もしかして童貞だったの?」

「はい。どうしてもマサ子さんがいいんです」

「(初物かあ……)」

マサ子の中で、食指が動いた

今まで経験豊富な男性と遊んだことはあるが“童貞くん”とは未経験。

それに、自分を本気で求めてくれる若い男。

「(ちょっと面白いかも)」

「じゃあ、一度だけよ。絶対他の人には内緒にすること。約束できる?」

アキヒトは何度も頷いた。

そして週末土曜の夜、場所はアキヒトのアパート。

アキヒトにとっては、人生で初めての女性。

マサ子にとっては、久しぶりのときめきだった。

「若い子の初物って、悪くない」とマサ子は心の中でつぶやいていた。

「これが……女性……」

アキヒトも戸惑いと興奮のまま、マサ子の温もりを味わっていた。

そして「1度だけか」二人が同じことを思っていた。

初めての経験

一度だけ、のはずだった。

だがお互い、職場で顔を合わせれば、あの夜のことを思い出さずにはいられなかった。

アキヒトが「もう一度だけ」とさそい、マサ子も「本当にこれで最後」とそれに応じた。

「一度だけ」という約束は、なし崩しで消えていった。

若いアキヒトの欲望は、一晩中マサ子を抱いても、果てることはなかった。

またマサ子も、アキヒトに抱かれることで、忘れかけていた女の喜びを思い出していた

二人が愛し合った翌日も、店でマサ子は、普段通り、淡々と仕事をこなしていた。

それを見てアキヒトは、昨夜のベッドの中でのマサ子を思い出して

「自分だけが、普段とは違う、店の誰も知らないマサ子さんを知っている」

そんな優越感に浸っていた。

やがてアキヒトは、次第にマサ子の、店以外のプライベートの時間が気になるようになった。

終わったあと、マサ子はどこかに帰っていく。

それは自宅ではない。

マサ子が旦那さんと別居していることは知っている。

じゃあこのあと、いつもどこに帰っているんだろうか。

アキヒトはまだ、マサ子がどこに住んでいるのかを知らなかった。

ある夜、アキヒトはマサ子に尋ねた。

「マサ子さんは、いつもどこに帰っているんですか?」

「どうしてそんなことを聞くの?」

「いや……気になって……」

マサ子は少し間を置いて「いろいろあるのよ」とだけ答えた。

「一人で住んでるんですか?」

と聞いても、マサ子は笑ってごまかすだけだった。

「(結局何も教えてくれない)」

恋愛経験のないアキヒトには、それが耐えがたかった。

そしてアキヒトは、マサ子のあとを、こっそりつけてみることにした。

人気の少ない住宅街を歩くマサ子。

やがて彼女は、駅近くの少し立派なマンションへと入っていった。

エントランスの郵便受けの名札に、見覚えのある名前があった。

それは店長の名前だった。

「これってまさか、マサ子さんと店長が?」

不安と嫉妬が、アキヒトを襲った。

その夜、アキヒトは眠れなかった。

初めての嫉妬

店長とマサ子は、3年前から一緒に暮らしていた。

原因はマサ子の旦那の浮気だった。

最初はその腹いせで、店長と関係を持った。

やがて家を出て、店長のマンションに同居するようになったのだった。


アキヒトは自分の幼さから来る嫉妬心と、独占欲を嫌悪した。

しかし頭ではわかっていても、自分の気持ちを抑えることができなかった

「マサ子さん、店長と別れてください。そして僕とだけ、一緒に住んでほしいんです」

マサ子は一瞬驚いて、それから少し困ったように言った。

「知ってたの?」

「気になって、確かめたんです。マサ子さんに、他に男がいるのか、どうしても知りたくて……」

そしてアキヒトは続けた。

「店長と別れて、ぼくとだけ付き合ってください。そして一緒にここに住みましょう」

そう言ったが、マサ子は首を縦にふらなかった。

「アキヒト君、今ぐらいがちょうどいいのよ、

週に一度、部屋で会って、エッチするだけぐらいが――」

だがアキヒトは言葉を遮った。

「それじゃ嫌なんです。

マサ子さんを僕だけのものにしたいんです。

マサ子さんが店長とキスした次の日に、自分がその唇にキスをしてるんだと想像すると、僕は我慢できない。

マサ子さんが店長とセックスした次の日に、その体をだいているのかと思うと、僕は耐えられない。

マサ子さんが店長の……」

「もうやめて」

マサ子は少し考えた。

「わかったわ。店長と別れて、あなたと暮らすわ。それでいいのね」

こうしてマサ子は、店長のマンションを出て、アキヒトと一緒に住むことになった。

初めての同棲

それからしばらく、アキヒトは店長の様子を観察していた。

マサ子にフラれた形となった店長だが、店ではそんなそぶりは一切見せなかった。

店に出勤してくれば、普段通り、淡々と仕事をこなしていた。

マサ子とも今までと変わらず、仕事中も休憩時間中も、普通に会話をしていた。

「あっさりしているなあ。マサ子さんのこと、そんなに好きじゃなかったのかな」

何か拍子抜けしたアキヒトだった。

マサ子との生活も、最初のスウジツは胸も高鳴った。

家に帰れば、マサ子の料理がテーブルに並んでいる。

夜になれば同じ布団で眠り、そしてもちろん、毎晩のように愛し合った。

それはまるで、甘い新婚生活のようだった。

しかしいいことばかりではなかった。

それまで一人暮らしだったアキヒトが、狭いワンルームに二人で住むのは、想像以上にストレスだった。

それだけではない。

食事の時間も、風呂の時間も、テレビの番組も、何かと相手に合わせる必要が出てきた。

「シャツや靴下をあちこちで脱がないで」と注意され、

「仕事で疲れてるから」と言っても、マサ子は二日に一度は求めてきた。

週一しか会えなかった時は、セックスがあんなに待ち遠しかったのに……

今では煩わしいだけの義務になった。

さらに同じ職場というのが、予想外に厄介だった。

シフトがすべて共有されているので

「今夜は帰りが遅くなるから」

と言うと、

「残業でもないのに?誰と遊びに行くの?」

としつこく詮索される。

男同士で遊びにいくのに「浮気しないでね」と言われることも。

家でも職場でも、マサ子と顔を合わせる毎日に、アキヒトは疲れていった。

二人が一緒に暮らすようになって、3ヶ月が過ぎた。

アキヒトは仕事が終わり、家に帰りたくないなと、休憩室でうな垂れていると、由希子から声をかけられた。

「浮かない顔してどうしたの?」

「いや、べつに……」

「よかったらこのあと、カラオケでも行かない?新しい曲の練習したいから、つきあって」

家に帰りたくなかったアキヒトは、二つ返事でOKした。

アキヒトは遅くなることを、マサ子にLINEしなかった。

初めての無断外泊

夜のカラオケボックス。

男と女、二人だけの甘い空気。

ありふれた昭和のデュエット曲を歌いながら、由希子の方からアキヒトの手を取った。

「アキヒトくん、元気なかったから……私、何かしてあげたくて」

そのまま見つめ合うと、自然と二人の唇が重なっていた。


由希子の肌は、信じられないほどみずみずしかった。

「(これが、ハタチの肌……。なんてきれいで、やわらかいんだ?)」

ベッドの中で、由希子はぎこちなかった。

でも一生懸命、アキヒトに身を任せてくる。

比べてはいけないと思いながらも、マサ子のそれとは全然違っていた。

唇も、胸も、そして……

すべてが初々しく、何もかもが新しい。

汗ばんだうなじの匂いさえ、アキヒトには新鮮だった。

「(これが――若さなんだ)」

由希子は行為のあと、アキヒトの耳元で、小さな声で言った。

「内緒にしてたけど私、今日が初めてだったの。初めての相手が、アキヒト君でよかった」

そんな由希子の無垢な笑顔に、アキヒトは胸が痛んだ。

その夜、アキヒトはアパートに帰らなかった。

初めての朝帰り

翌朝目を覚ますと、スマホにはマサ子から「今どこ?」「帰ってこないの?」と何通もLINEが入っていた。

アキヒトはまだ眠っている、由希子の寝顔を見ながら

(これが大人になるってことなのかな)

とため息をついた。

由希子が目を覚ますと

「昨日はありがとう、なんだかわたし、大人になった気がする」

そう言われ、アキヒトは彼女がとても愛おしく感じた。

マサ子と住み始めてから、まだ3ヶ月も経ってない。

「僕にはマサ子しかいない」と言って、店長から彼女を奪い取ったのに。

それなのに、もう自分の中で、何かが変わっていくのを感じていた。


アキヒトが部屋に帰ったのは、お昼前だった。

部屋に入ると、一晩中アキヒトの帰りを待っていたマサ子が、ソファーでうたた寝をしていた。

アキヒトはそっと近づき、耳元で「ごめん」とだけ呟いた。

マサ子は目を覚ましたが、もう何も聞かなかった。

ただやさしく微笑みながら

「おかえり。アキヒトくんももう大人だね」

とだけ言った。

アキヒトが「店長のところに戻ってください」と言うと、マサ子は目を伏せ、それから首を横に振った。

「そういうもんじゃないのよ、大人は。私がもし帰るとしたら、旦那と息子のいる家よ」

そう言うとマサ子は、荷物をまとめて出ていった。

アキヒトはマサ子の背中を見送りながら、胸にポッカリと穴があいたような寂しさを感じていた。

初めての別れ

翌日、マサ子は店を辞めていた。

それから3日後、アキヒトと由希子は2回目の夜を過ごした。

場所はアキヒトの部屋。

ほんのスウジツマエまで、このベッドで一緒に寝ていたのはマサ子だった。

マサ子の匂いを残さないよう、シーツは新しいものと変えておいた。

「アキヒトくん、私……アキヒトくんとここに一緒に住みたい」

由希子は甘えた声でそう言った。

一瞬流されそうになったが、それはマサ子が由希子に変わるだけ。

アキヒトは首を横に振った。

「どうして?ホカに女の人がいるから?

突然、由希子はそんなことを言った。

「お風呂場のシャンプー、あれ、女の人用だね。排水溝にも、女の人の髪の毛が詰まっていたし

それはまるで、3ヶ月前のアキヒトだった。

アキヒトはしばらく黙ったあと、

「週に1回ぐらい会って、セックスするだけの関係がちょうどいいんだ。そういうもんなんだよ、大人は」

と答えた。

(完)

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物語プロット

主人公のプロフィール
名前:雅美
年齢:52歳
職業:パートタイマー
性格:さばさば、あっさり
外見:普通の中年女性
結婚:既婚者。
恋愛経験:若い頃から肉食系で経験人数もそれなりに豊富。結婚してからも何度かマッチングアプリで出会いを求めていた。
現在の状況:3年前から旦那とは別居。
家にはニートの息子がいる。
実はその3年前から店長と同棲しており、週に一度は息子のために帰宅している。
店長とのことについては店の誰も知らない。

相手役のプロフィール
名前:秋人(あきひと)
年齢:22歳
職業:新入社員
性格:真面目な性格で純粋
外見:おとなしそうだが、見た目はそんなに悪くない
優しそうな性格で、その気になれば彼女ぐらい出来そう。
しかし熟女好き。
女性との交際経験は全くなく、22歳で童貞。
パートの雅美に一目惚れして、自分の初体験は雅美にしたいと、猛アタックする。
熟女好きになったのには理由がある。父子家庭に育ったため、母親を知らない。
そのため母親ぐらいの歳の女性に、恋心を抱くことが多い。
今回の雅美に対してもそう。

登場人物:店の店長
名前:誠太郎
年齢:55歳
職業:スーパーの店長
性格:やや自分勝手な一面がある。
現在の状況:バツイチ。
雅美とは3年前から同棲している。そのことは店の誰も知らない。

登場人物:雅美の夫
名前:克彦
現在の状況:妻雅美とは3年前から別居している。
別居の理由は克彦の浮気。会社で20代の若い女子と関係を持っていたことが雅美にバレた。

登場人物:同じ店の同僚
名前:由希子
年齢:20歳
現在の状況:正社員。
秋人より年下だが、会社では1年先輩。
実は処女。

文字数:5110文字

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