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【托卵】夫は種無し……。でも私はどうしても自分の赤ちゃんが欲しかった。

亜希子44歳、妊活主婦

力を合わせて夫婦で妊活

私は亜希子、44歳。

結婚してから15年が経ちましたが、夫の一郎さんとは、今でも新婚当時のままのおしどり夫婦です。

私たちの間には、まだ子供がいません。

でもそれは、いつか、自然にできるものだと信じていました。

しかし年齢が進むにつれ、自然な妊娠は難しいことがわかり、不妊治療を始めていました。

私の体には特に問題はなく、むしろ医師からは「あなたはまだ妊娠しやすい方です」とまで言われました。

でも、40歳を過ぎたわたしは、焦りを感じていました。

医師からは

「旦那さんの方も検査した方がいいです」

そう言われましたが、一郎さんはそれを拒みました。

「僕は健康だ。検査なんか必要ない」

そう言って、首を縦に振りませんでした。

「どうして? 私は子どもが欲しいの。あなたの赤ちゃんを産みたいの」

「だから頑張っている。この歳になっても、ちゃんと君とセックスしている。これ以上、ぼくにどうしろと言うんだ」

言い合いになりました。

でも、こんなケンカをした日でさえ

「もうすぐ排卵日だろ。今日か明日ぐらいが、一番妊娠しやすいはずだ。だから、力を合わせてがんばろう」

そう言って、この日の夜も、一郎さんは私を抱いてくれました。

「この人を信じよう。きっといつか神様が、わたしたちに赤ちゃんを授けてくれる」

私はだかれていて、涙がこぼれました。

憧れの先輩と再会

翌日、私はモールへ買い物に出かけました。

そしてスポーツ用品店の前を通りかかると、バスケットボールが目に入り、昔のことを思い出しました。

高校時代、私はバスケ部のマネージャーをしていました。

そこでは2学ねんうえの先輩、山崎マモル先輩に憧れていました。

山崎先輩は、バスケ部のキャプテンで、チームの柱として、みんなから信頼されていました。

おまけにイケメンで、学校じゅうの女子が、山崎先輩に憧れていました。

私も先輩に憧れていた一人でしたが、残念ながら、山崎先輩は2年のマネージャーと付き合っていました。

私の恋は叶うことはありませんでした。

それでも私の心の中で、彼は特別な存在として残り続けていました。

そんなことを考えていると、なんと!

偶然にもその山崎先輩がモールにいたのです。

しかもバスケットボールを見ています。

山崎先輩は今でも当時の面影を残しており、さらに年齢を重ねたことで、落ち着きと大人の魅力が加わっていました。

山崎先輩と目が合うと、先輩はすぐに私と気づいてくれました

「三浦さん?三浦さんじゃないの?」

山崎先輩のほうから、声をかけてくれました。

その声は昔と変わらない優しいトーンで、私の心を一瞬で高校時代に戻しました。

「そうです、三浦です。山崎先輩!」

「わたし、結婚して、今は大森です。大森亜希子です」

私はこの運命のような再会に、女子高生のようにはしゃいでしまいました。

あまりはしゃぎ過ぎて、ちょっとおどろかれましたが

「このまま立ち話もなんだから」

と近くのカフェでお茶をすることにしました。

話の内容は当時の思い出や、お互いの近況報告などでした。

「夫とは仲良しですよ。たまにケンカしますけどね。そういえば昨晩、ケンカしちゃいました」

「それからこれは、夫にも言ってないんですけど、夫は山崎先輩に少し顔が似てるんです」

そう言って私はスマホから夫の写真を見せました。

「本当だ。オレの若い頃にそっくり!」

「夫を選んだのは、先輩に顔が似てたからなんです。これ、内緒ですよ」

「先輩は奥さんとの仲はどうなんですか?」

そうきくと先輩は少し顔を伏せ、表情が暗くなりました。

「実は……あまり上手くいってないんだ」

「妻が浮気してるんだ。だから離婚したいと言ったら、慰謝料を払えって言われた」

「信じられない。先輩のような素敵な旦那さんがいて、浮気するなんて」

ちょっと重い空気が流れました。

「あ、ごめんね。なんか暗い話になっちゃって。でも三浦……いや、大森さんの旦那さんが羨ましいよ」

「オレも、浮気なんかしないで、オレだけを愛してくれる嫁さんが欲しかった」

この時、私はとんでもない、恐ろしいことを思いついてしまいました。

「山崎先輩……先輩の血液型はなに型ですか?」

「え、血液型?O型だけど、それがどうかしたの?」

一郎さんと同じ血液型……

「先輩。わたし……先輩を慰めてあげたい」

あなた、許して

「慣れているなんて、思わないでくださいね。

結婚してから、男の人とこんなことをするのは、本当に今日が初めてなんです」

そういいながら私は、左手の薬指から指輪を外しました。

「ごめんなさい、一郎さん……。少しのあいだだけ、目を瞑っていてください」

そう言って私は、指輪をハンカチに包みました。

高校の時、みんなの憧れだった山崎先輩。

その山崎先輩に、いまから私はだかれるの。

28年前の私に見せてあげたい。

高校の友達に自慢したい。

そしていよいよという時、先輩がゴムをつけようとしました。

「マモルさん。きょうは安全な日なんです。だからつけなくて大丈夫です」

「でも……」

「大丈夫だから。本当に。そのままでほしいの。マモルさんもその方がいいでしょ」

私がそういうと、マモルさんは直接私の中に入ってきました。

憧れの先輩にだかれているのに。

それなのにわたしは

「一郎さん。一郎さん」

心の中で、わたしは夫の名前ばかり呼んでいました。

願い叶って

それから数週間後、私の体調にそれまでにない変化が生じていました。

妊娠検査薬で陽性反応が出たとき、私は嬉しさのあまり、その場に座り込んで泣き出してしまいました。

この子はきっと、私と一郎さんの子供なんだ。

一郎さんにおめでたを伝えると、彼も喜びで泣き出しました。

「やっと僕たちの夢が叶ったね」

その言葉を聞いた瞬間、こんなに思いの強い人なんだから。

お腹の赤ちゃんのパパはこの人だ。

そう思いました。

「そうね、やっと私たちの夢が叶ったの」

それから私と一郎さんは、新しい命を育てる準備を進めています。

この子は間違いなく一郎さんとの子どもです。

だって、一郎さんが、あんなに頑張ってくれたんですから。

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